LINE公式アカウントを拡張する外部ツールはいくつもありますが、
ここ1〜2年で特に名前が上がるのが エルメ(LME) と Lステップ。
SNSやネット上でも
「エルメが無料で強すぎるらしい」
「Lステップと何が違うの?」
とよく話題になっています。
今回の記事は、案件でも実務でも両方触った立場として、
エルメの“正直なレビュー” をまとめたものです。
結論から言うと——
■ 結論
エルメは“無料で最低限のLINE導線をしっかり作りたい人”に最強の選択肢。
Lステップは比較対象として出てくるけれど、
本当にエルメの代替になるのは“デザイン・LP・計測”の部分だけ。
それ以外は、今のところエルメが実務でちょうど良い。
■ なぜこの記事を書くのか
この記事を書こうと思った経緯は、
- ネットで「エルメ vs Lステップ」が加熱しすぎてる
- 実務の現場で「どっち使えば…?」という相談が増えてる
- 案件で実際に触ってみて“本音”が見えた
- 構築依頼の際にかなりの確率で聞かれる
- 案件でも宣伝でもなく、実務者として事実だけ残したかった
だから、
「無料なのに強すぎる」
「でもここは惜しい」
を含めて、全部本音で書きます。
■ エルメを使って良いなと感じる点
① 無料で“実務レベルの導線”が1本しっかり作れる
これは本当に大きいです。
- 予約
- リッチメニュー切り替え
- タグ管理
- 友だち情報管理
- 流入アクション
- ポップアップ
- 自動化・ステップ配信
これら主要機能が 無料で全部触れる。
制限は「作れる数だけ」。
だから、
“まず1本だけしっかり作りたい”
→ 無料で完成します。
案件でも
「とりあえず予約とリッチメニューと自動化だけ作りたいんです」
という依頼なら、ほぼエルメでOK。
② 予約導線が無料で作れて、しかもシンプルで実務的
予約管理はLINE運用の入口としてニーズが大きい。
エルメなら
無料でこの部分が形になる ので、導入のハードルが低い。
Lステップでは
- プランの格上げ
- 導線の複雑化
などで、初期導入が重くなりがち。
エルメの方が、
“まずは予約導線を作りたい人”
には圧倒的に使いやすかった。
③ 決済が「一応できる」
エルメは有料ではあるものの決済機能がある。
- PayPal
- UnivaPay
など限られたサービスではあるが、
LINE内で“決済導線”を持てるのはエルメの強み。
ただし、
- 決済完了 → 会員証
- 決済 → 予約枠反映
みたいな完全自動化までは難しい。
それでも Lステップが“決済不可”なことを考えると一歩上。
④ 案件での提案がしやすい
Lステップはどうしても
- 初期費用
- プラン
- 工数
の壁がある。
エルメは無料から入れるので、
「まずはこれで行けますよ」
と言えるのが、実務では本当に助かる。
エルメの惜しい点
結構良いよって評価してきたけど、もちろん完璧ではない。
実際に使ってみて、ここがあれば良かったのにと感じたポイントを紹介します。
① メンバーカード(会員証)機能がない
来店履歴・ポイント・ID管理などは
エルメにもLステップにもありません。
ここはどちらも弱い。
② 複雑な予約(オプション選択など)は不可
- 追加オプション
- 価格変更
- 予約枠ごとの在庫管理
こういった“本格的な予約”はできない。
シンプル予約は強いが、
“予約システム”ではない。
③ LP的な表現力(デザイン自由度)が弱い
エルメで一番「あと一歩」と感じるのがここ。
- LP風の縦長コンテンツを作れない
- 動画や複数コンポーネントを組み合わせた“訴求ページ”が作りにくい
- 表示のレイアウト自由度は低め
- Lステップのような「LINE上でLPを作る」構造は持っていない
運用は強いのに、クリエイティブ表現は弱い。
ここが今後エルメに最も期待したい部分。
④ 決済連動は“使える”ものの、マイページ的な管理まではできない
エルメは決済自体はしっかり使えるし、
決済完了 → ステータス反映 → 自動フロー分岐
といった実務的な自動化もできる。
ただし、ECサービスではないので
- 決済後にユーザーごとの購入履歴をマイページ化する機能
とかまではできない。
つまり、
“決済はできるが、決済を中心とした顧客管理までは一体化できない”
という状態が正確。
■ Lステップとの比較
エルメ中心の記事なので、必要なところだけ簡潔に。
Lステップの方が強いポイント
① デザイン・LP構築はLステップが圧倒的
Lフレックスを使えば、
画像・動画・テキスト・ボタンを組み合わせた
LP風のメッセージ をLINE内に作れる。
→ エルメにはない独自強み。
② 動画埋め込み(リッチビデオ)の自由度
LP内に自然に動画を組み込めるのはLステップが上。
③ 計測が細かい
- URLクリック
- 広告パラメータ
- 流入経路
- タグごとの反応
LP → クリック → 行動まで追いやすい。
× 逆に強くない部分(誤解されがち)
- 複雑な予約はできない
- 決済はできない
- 会員証もない
- 無料ではほぼ何もできない
つまり、
Lステップは「LPと計測のためのツール」
と理解するのが一番正確。
最終まとめ:エルメは“まず使うべきツール”として最強クラス
エルメは
「無料で最低限をしっかり作りたい」
という人にとって圧倒的に適している。
- 予約導線が無料で作れる
- 決済も最低限対応
- 自動化も十分
- Lステップと比較しても実務領域では大差なし
- 案件で提案しやすい
逆に、
- LP品質で訴求したい
- 動画LPを作りたい
- 広告パラメータまで細かく追いたい
こういう“マーケティング本気層”にはLステップ。

