「普段使っている個人LINEと、LINE公式アカウントは何が違うの?」
「ビジネスでLINEを使うなら、どちらが良いの?」
おそらく、このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
日本で広く普及するLINEと、そのビジネス版であるLINE公式アカウント。一見、これらは似ていますが、実は活用方法は大きく異なります。
この記事では、LINEとLINE公式アカウントの主な違いを徹底解説します。それぞれの特徴や機能、そして「ビジネスでどちらを選ぶべきか」も詳しくご紹介。
LINE公式アカウントの運営初心者の方にも分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
LINEとLINE公式アカウントのそれぞれの役割を解説
まずは、それぞれの基本的な役割を理解しましょう。
LINE(個人アカウント)とは?
LINEは、主に友人や家族との日常的なコミュニケーションに使われる日本最大のコミュニケーションアプリです。
こちらに関してはそこまで詳しい説明は必要ないかと思いますが、電話やメール、SMSが進化したもので、テキストメッセージはもちろん、音声通話やビデオ通話も可能です。写真や動画の送信もできます。
- 個人ユーザー同士のコミュニケーションに使う。
- 1対1のやり取りが基本機能になる。また、グループ機能を使うことで、複数人でのコミュニケーションも可能。
- メッセージ送信や通話など、基本的な機能は無料。スタンプなどで一部有料のものあり。
SNSで国内最多のユーザー数をもち、 2024年3月末時点で9,700万人です。さらに2025年月末には9,900万人に達する見込みです。日本の人口の約80%に相当します。
LINE公式アカウントとは?
LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客とコミュニケーションを取るために使われ、商品やサービスの情報提供も行えます。
今現在、飲食店、美容室、塾など幅広い業種で活用されています。個人・法人問わず利用できる点も魅力です。
- 主に企業や店舗と顧客との間でやり取りします。情報発信、販促、集客が主な目的です。
- 多数のユーザーへ一斉送信(1対多)が可能です。情報発信や宣伝に向いています。特定のお客さんに絞って配信が可能です。また、LINEと同様に1対1のチャット機能で、個別の問い合わせにも対応できます。
- 月間で配信できるメッセージ送信数に応じて料金が設定されています。 無料プランから有料プランまであります。
- ビジネス特化の便利機能が一部あり。 集客や売上アップに繋がる様々な機能があります。
最重要!個人LINEと公式アカウントの具体的な4つの違い
普段使いの個人LINEとLINE公式アカウントの主な違いを、項目ごとに見ていきましょう。
項目 | 個人LINE | LINE公式アカウント |
---|---|---|
主な目的 | 個人ユーザー同士のコミュニケーション | 企業や店舗が顧客とやり取りを行うビジネス向けサービス |
メッセージ配信の形態 | 1対1が基本(グループ機能もあり) | 多数のユーザーへの一斉送信が可能(1対多) |
基本機能 | メッセージ送信、音声通話、スタンプなど | メッセージ配信、クーポン、リッチメニューなど |
利用料金 | 基本機能は無料 | 無料プランと有料プランあり |
①利用する「目的」が大きく異なります
利用する目的には以下のような違いがあります。
個人LINE | LINE公式アカウント |
---|---|
友人や家族とのプライベートなやり取りが目的です。 日常生活で手軽にコミュニケーションを取るツールとして使われます。 | ビジネス目的で使用されることが一般的です。 よくある例として、商品やサービスの情報提供、プロモーション、マーケティング、カスタマーサポートなどで使われています。 |
個人LINEアカウントは日常利用が中心で、その一方で、LINE公式アカウントはビジネス活用を前提としています。
②「メッセージ配信」の形態が違います
メッセージの配信形態にも違いがあります。
個人LINE | LINE公式アカウント |
---|---|
友達との1対1のチャットが基本です。 既読機能で、相手が読んだか確認できます。 グループ機能で複数人との同時コミュニケーションも可能です。 | 一度に多くのユーザーへ届けられる「一斉配信」が特徴です。 新商品やセール情報を効率的に伝えられます。 さらに年齢・性別・地域で絞る「セグメント配信」により、ターゲットに適した情報を送れます。 もちろん1対1のチャットで個別対応も可能です。 |
このように、個人LINEアカウントは1対1やグループ中心ですが、LINE公式アカウントは一斉配信やセグメント配信が可能です。
③利用できる「基本機能」も異なります
利用できる機能にも違いがあり、個人LINEアカウントとLINE公式アカウントでは目的別に機能が分かれています。
個人LINE | LINE公式アカウント |
---|---|
メッセージ送信、音声通話、スタンプ、絵文字などが基本機能です。 | メッセージ配信に加えて、クーポンやリッチメニューなど、ビジネス向けの機能が充実しています。 |
個人LINEアカウントは基本的なやり取りに限られますが、LINE公式アカウントは集客や販促に特化した機能を備えています。
④「利用料金」の体系をチェック
利用料金にも違いがあります。
個人LINE | LINE公式アカウント |
---|---|
メッセージ送信や音声・ビデオ通話など、基本的な機能はすべて無料で利用できます。 有料スタンプなどもありますが、基本は無料です。 | 料金プランは「無料」「月額5,000円」「月額15,000円」の3種類。 機能は同じになりますが、無料送信できるメッセージ数が異なります。 |
個人LINEアカウントはメッセージ機能は完全無料で利用できますが、LINE公式アカウントは利用規模に応じて有料プランを選ぶ仕組みです。

企業・店舗がLINE公式アカウントを使うべき6つの理由
なぜ多くの企業や店舗がLINE公式アカウントをビジネスに導入しているのでしょうか。
その理由を具体的に見ていきましょう。
①圧倒的なユーザー数へのリーチ
LINEは国内の月間ユーザーが9,700万人(2024年3月末時点)です。また、日本最大のコミュニケーションアプリであり、圧倒的な普及率を誇ります。
この膨大なユーザー数に直接アプローチできるのは、ビジネスにとって大きな強みです。
③ 驚異的なメッセージ開封率
LINE公式アカウントからのメッセージは、約6割〜7割のユーザーが開封すると言われています。実際にメールマガジンの一般的な開封率(約10%)と比べてみると非常に高い数値です。
より多くの顧客に確実に情報を届けられることを意味します。
③ ビジネス特化の多彩な機能
LINE公式アカウントには、ビジネスを強力にサポートする機能が多数搭載されています。
機能 | 内容 |
---|---|
リッチメニュー | リッチメニューはトーク画面下部に固定表示されるメニューです。 クーポンやウェブサイトへのリンクを設定できるため、顧客を目的の場所へスムーズに誘導できます。 |
ショップカード | ショップカードはデジタル版のポイントカード機能として活用できます。 来店や購入でポイントを付与することで、再来店を効果的に促進します。 |
クーポン | クーポン機能を使えば、デジタルクーポンをLINE上で発行・配信が可能です。 割引や特典を提供することで、来店や商品購入のきっかけを作れます。 |
自動応答メッセージ | 自動応答メッセージでは、ユーザーからのメッセージに対してキーワードで自動返信できます。 これにより、よくある質問への対応を自動化し、業務効率を大幅に向上させられます。 |
LINEで予約 | LINEで予約機能は飲食店など特定の業種で重宝されており、LINE上で予約の受付や管理が可能になります |
分析機能 | メッセージの開封率やクリック率などを確認できます。 友だち数の推移も分析し、運用改善に役立てられます。 |
これらの機能を組み合わせることで、ビジネスの特性や目標に応じた柔軟な使い方ができます。
④ターゲットを絞った効果的なマーケティング
LINE公式アカウントでは、友だちの年齢、性別、地域などの属性情報、または過去の行動データに基づいて「セグメント配信」ができます。
特定の顧客層に合わせた最適なメッセージを送れるようになるため、より効果的なマーケティングを実現します。
⑤ 複数人での管理が可能
LINE公式アカウントは、複数人での管理が可能です。
スタッフ間で役割分担して効率的に運用できため、チームでのビジネス運用にも適しています。
特に複数人で運用する場合、個人のLINEアカウントではなく「メールアドレスで登録するビジネスアカウント」でのログインがおすすめです。これで個人LINEアカウントの情報共有のリスクを避けられます。
⑥低コストで始められる手軽さ
LINE公式アカウントには、無料の「コミュニケーションプラン」があります。初期費用も月額費用も0円から始められます。
高いメッセージ開封率も相まって、費用対効果の高いマーケティングツールと言えるでしょう。
LINE公式アカウントの簡単な開設方法
LINE公式アカウントは、オンライン上でわずか3ステップで簡単に開設できます。
- LINE公式アカウント作成ページにアクセスします
- 「LINE公式アカウントをはじめる」をクリックする
- 「LINEビジネスID」の作成画面が表示されます。
- 「LINEアカウントで登録」か「メールアドレスで登録」のどちらかを選んで作成します。
複数人でLINE公式アカウントを運用する場合は、「メールアドレスで登録」がおすすめです。
これにより、個人のLINEアカウント情報共有のリスクを避けられます。
LINE公式アカウント作成画面に進み、アカウント情報などの必要事項を入力します。
企業や店舗で利用する場合、この時に「認証済アカウント」の申請も行えます。
認証済アカウントになると、アカウント名の横に青色のバッジが付与されます。LINEアプリ内での検索結果に表示されるなど、多くのメリットがあります。
信頼性の面からも、ビジネス利用であれば認証を受けることをおすすめします。
アカウント作成が完了したら、ログインページから管理画面(LINE Official Account Manager)にログインします。
ログイン後、メッセージ配信の設定やリッチメニューの作成など、LINE公式アカウントの基本設定を進めましょう。
料金プラン選びのヒント:まずは無料から!
LINE公式アカウントには3つの料金プランがあります。どのプランを選んでも利用できる機能に差はありません。
つまり、利用機能ではなく、月に送信するメッセージの通数でプランを選ぶことになります。
「どのプランを選べばいいか分からない」と迷ったら、
友だちが増えてメッセージ通数が足りなくなったら、ライトプランやスタンダードプランなどの有料プランに切り替えるのが賢明です。
ビジネスにはLINE公式アカウントが最適!
この記事では、LINEとLINE公式アカウントの違いについて詳しく解説しました。
LINEは、家族や友人など個人間のコミュニケーションアプリです。一方、LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客とコミュニケーションを取るためのビジネス向けツールです。
- 1対多のメッセージ配信
- リッチメニュー
- ショップカード
- 自動応答メッセージ
- クーポン など
LINE公式アカウントではビジネスに役立つ機能を多数搭載しています。
さらに、その圧倒的なユーザー数と高いメッセージ開封率は、あなたのビジネスの集客や売上アップに大きく貢献する可能性を秘めています。
まずは無料のコミュニケーションプランから始めてみて、LINE公式アカウントの便利さを実感してみてはいかがでしょうか。
さらに便利に!拡張ツールの活用も検討しよう
LINE公式アカウントをより効果的に運営したい場合や、機能を拡張したい方にはおすすめのツールが存在します。
- L Message(エルメッセージ)
- Lステップ(エルステップ)
このような拡張ツールも検討してみると良いでしょう。
これらのツールは、集客や売上アップ、コスト削減につながる独自機能を多数搭載しているので、LINE公式アカウントの機能をさらに便利に活用できます。